-おいらが910を手に入れるまで-
手に入れたのはS62.1。どうしても車が欲しかったのだが、遠隔地で学生で、しかも仕送りまでしてもらっている分際で車を買うということについて、親の許しがなかなか出なかった。 でも、大学4年に成る年やっとお許しをもらったのでした。
選考の条件としては、駆動方式は絶対にFRであること。 エンジンはツインカムということにして、親の知り合いである日産のディーラー系の中古車センターで情報を待つことになった。 当時、FRでツインカムでしかも日産という条件で出てくるのは、スカイライン、シルビア、ガゼール、ローレルぐらいしかなく、どれもなかなか見つからないばかりか、ローレルに至っては元気に走り回るというイメージは薄かったため、なかなか気に入ったのが見つからなかった。 そこへ、「ターボ車なら良いのが出たよ」ってことで見に行ったときあったのが、910でした。 出来れば2ドアが良かったんだけど、ということで話しをしてもまず無理だとの事。 小学生の時からかっこいいと思い続けていた910が目の前にあって、なんか引かれるものを感じ4ドアではあるが購入することにしました。 でも、この時点では1年も乗れば良い方だということで程度の方はあんまり重要視していなかったし、今こうして乗り続けている事は、家の親でさえ、驚いているくらいである。
買ったときの910の状態は決していいものではなかったが、目立った錆びは無く、その点では意外なほど程度が良いなという印象だった。 でも、ボディーは部分的にピンクになっているし、エアコン無し、パワステ無し、走行65000km、2オーナー、新車登録から6年目。 とても普通の人か買いたいと思う車では無いようだった。実際に、おいらが買わなければ解体屋行きが決まっていたようである。 これが、諸費用込みで28万円。 バッテリーを新品に交換と純正アルミ4本+鉄ホイール4本付属だった。
手に入れた時の状態に純正アルミホイルを装着したときの写真
(学生時代のアパート前にて撮影)
-手に入れてからのトラブル-
こうして、この910はおいらの手に入ったのだが、前のオーナーが買う時点で、けっこう手を入れて買ったという情報があったので、あんまりトラブルは無いだろうと思っていたが、それは大きな誤算だったのだ。(前オーナーが買ったのは1年前)まず、手に入れた日、港の飛ばせる道路をほぼ全開で加速したときである、室内のヒーターホースが破れた。 あっと言う間に室内は曇り視界が悪くなってしまった。窓を明けてウォーターコックを閉じても全然曇りは解消されず、窓を拭きながらディーラーまで乗っていったのを覚えている。 ついでにその修理の時ウォッシャーノズルの詰りも指摘しノズルを交換してもらった。 ヒーターホースの修理が終わっても室内に溜まったクーラントはなかなか蒸発出来なくて、その後約1年ぐらいはカーペットの下が湿っている状態が続いた。
それと、ターボの立ち上がりにばらつきが感じられてその事を交渉しに行って、タービン交換をしてもらった。 この状態でスパイクタイヤ(懐かしい)を履いたまま、金沢(大学の場所)まで走ったのでした。 その道中の走りは至って快調で申し分無いものだったが、少しエンジンの回転が重いような気がしていた。
さらに片道600kmの道のりを62Lのタンクでぎりぎりとは、走り方を考えても異常に燃料消費が早いと思った。 その点で近くのディーラーへ持ち込んで点検してもらったらエアーレギュレーターが壊れているとの事。 もちろん初期不良という扱いで交換してもらった。 その後の走りの快調な事! エンジンの回転もむちゃくちゃ軽く感じられ、いつものようにアクセルを踏んで発進しようとしたときホイルスピンさせるところだった。 これにより燃料消費もかなり改善されて同じ道で実家(秋田)まで帰るときの燃費は13km/lを記録。 こんな良い車は無いなと思うようになってきたのだった。
だが、トラブルはまだあった。 春になりアルミに履き替えるぞぉー!と思ったが、純正のホイルナットが無いことに気が付いた。 すかさず買ったディーラーに問合わせ、前のオーナーに聞いてもらったが持ってないとの事。 新品をあげる訳に行かないということで、泣く泣くホイルナット16個を買うことにしてしまったのでした。 伝票が紛失してしまったが1個1600円ぐらいだった記憶がある。なんて高いホイルナットなんでしょう。
雪が無くなり、開放感で良く踏み込んで加速する走行が多くなってくると、今度はノッキングが気になるようになってきた。 レギュラー入れちゃいけないのか?!ってことで、またディーラーへ行くことにした。 結局EGIは問題無し、ノックセンサーも問題無しという結果で、点火時期を遅らせるという邪道な手に走り、さらに、「少しぐらいはノッキングしてもいいんだよ」とか言って、調整代として5000円も取られた事がある。(これは石川日産)その後、実家に帰省したときに相談して調整に出した時は、点火プラグを、4番に変更されて帰ってきた。 確かに少しはましになったが、1と4シリンダーのところだけ4番プラグと言うのもどうしても気に入らなく、これはすぐに元に戻した。ディーラー側の説明によると、プラグの焼け具合で変更したとの事だが、元の6番に戻したところで全く問題ない焼け具合を保っているので、後になっておかしな整備されたなぁと思った。 やっぱり自分で出来ることは自分でやるようにしないと自分の車は守れないなと言うのが良く分かった。
-まだトラブるのか?!-
またしばらく期間が過ぎ、夏頃になるとエンジンからカンカンという音が目立って聞こえてくるようになった。 これはバルブクリアランスの調整だけでは収らなく、自分の力ではどうしようもなくなったので、自動車整備ではけっこう良い腕を持っていると言う、親の知り合いの居るディーラーへ持って行った。 そこでは、ヘッドカバーを開けてカムを外し、ロッカーアームを見せてくれた。 驚くほど磨耗している! カムもロッカーアームも。 カムはロッカーアームの当たるところだけくっきり溝がついてるし、ロッカーアームのRになってる当たり部分は、三角形に成りかけていた。 それは1番シリンダーの吸気側だけで、他は全く問題無し。 Zエンジンはオイルの周りが悪いのがあって、こう言う現象を起こしているのは他にも見たことがあるとの事だった。 その日はそのまま解体屋に行って代りのカムとロッカーアームを取ってきて交換してもらった。 磨耗対策は確立されてないらしく、オイルの管理をするぐらいしかないようで、根本的にはエンジンを載せ替えるまで治らないということだった。
気になるととても気になる「カンカン音」の為、その後約1年でカムとロッカーアームを交換することになる始まりでもあった。 お陰で、今でも部屋にはカムが2本転がってるし、実家には1台分のロッカーアームがしまってある。
ここまでが初期不良的に修理を行った点で、その後トラブルは激減し、快適な910ライフを送ることになった。
その後の話しで、カセットが調子悪い、ターボタイマーが欲しい、電流計、電圧計が欲しい・・・のチューニング?編は、この次とする。
※ 買ってから1年ぐらいで交換した部品リスト
(本文に出てない細かいものも含む)
部品名 | 交換理由 | |
1 | ヒーターホース | 加速時破裂 |
2 | ウォッシャーノズル | 詰まり |
3 | ワイパーブレード | 劣化の為拭きむら |
4 | エアーレギュレータ | 動作不良 |
5 | タービン | 立ち上がりが遅い? |
6 | カム+ロッカーアーム | カンカン音発生 |
7 | 点火プラグ | ノッキング? |
8 | ホイルナット | 紛失?! |
9 | ダッシュボード | (中古)日焼けによる劣化 |
10 | センターコンソール | (中古)割れ |
11 | フロアマット | (中古)程度の良いのを発見 |